軒天塗装・補修 – 軒(庇・ひさし)の役割

軒天とは

軒天というのは、屋根の出っ張りの裏側(下側)の面のことです。
軒下に立って、真上を見上げると見える、(おもに白い)屋根の出っ張りの下側のことです。
屋根だけでなく、庇(久し・ひさし)の裏側や、その他、玄関屋根や、ベランダの屋根の裏側の部分も軒天です。
屋根の軒天を見上げたところ
◆屋根の軒天を見上げたところ

軒天の役割1・雨風や紫外線を防ぎ、外壁の劣化を防ぐ

雨風や紫外線を外壁に当てないようにします。
窓の庇は、雨を室内に吹き込ませないようにするためや、太陽のまぶしい光をさえぎるためです。夏の場合は、太陽光を防いで、室内温度を上げないようにします。
玄関やベランダの屋根は、玄関やベランダの中に雨が入らないように、そして外に出ても人間や物に雨が当たらないようにするためです。
当たり前のことを書いて、すみません(笑)。
ベランダの軒天・よく見るとヒビが入っている
◆ベランダの上の軒天

軒天の役割2・延焼を防ぐ

隣の家が火事になったり、自分の家から火が出た場合に、軒(天)やヒサシは、隣からの火の粉や、自分の家の窓から出た炎が屋根裏に行くのを遅らせる役割もあります。
火が屋根裏に移ると、すぐに屋根が焼け落ちてしまいます。
ですので、軒天は、燃えにくい材質を使っていることが多いです。

軒天の役割3・屋根裏の換気

軒天をよく見ると、ところどころに小さな穴が開いているところがあります。あるいは、小さな換気扇が取り付けられている軒天もあります。
そのことによって、屋根裏にたまった湿気を外に出して、天井裏の結露を防いで、家を長持ちさせます。

軒天の材質

今の一般的な住宅の軒天は、ケイカル板というのをよく使います。
ケイカル板は不燃材を使っているものが多いので、燃えにくいです。
ですが湿気に弱く、定期的に塗装して保護してあげなければなりません。そうしないと湿気で腐食して、剥がれてきます。そういう軒天をときどき見ます。
腐食して穴が開いたり、剥がれた場合、鳥やネズミが入り込んで、巣を作ったりして、ますます家を傷めることになります。
屋根の軒天を塗装しているところ
◆屋根の軒天を塗装している。

◆軒天の材質は、ケイカル板の他に、金属板や、窯業系サイディング板を使っている軒天もあります。

◆古民家や、お寺などは、軒天の板は無く、軒を見上げると、屋根を支える木材の垂木がむき出しになっている建物もあります。

軒天の美観

年月がたつと、軒天に汚れがつきます。雨の染み汚れや、カビ、苔、塗装の色あせ、塗料の剥がれなどです。
その美観をキレイにすることも大事です。

軒天は、家の外回りの中で、一番見えづらい場所ですし、普段気にしない場所です。
外壁よりも、破風よりも、見えづらいからです(首を真上に上げて見なければ見えない箇所なので)。

ですので、あなたの家の外回りを、ときどきは、意識的にチェックして、軒天の状態も、あなたの目で確認したほうが良いでしょう。
屋根の軒天を見上げたところ
◆軒下に立って、真上を見上げて、ときどきは、軒天をチェックしましょう。

軒天の塗装・補修

軒天を保護するために、10年から15年くらいおきに塗装が必要です。
外壁塗装や、外壁張り替えなどのリフォームの時に、足場を立てるでしょうから、その時に一緒に、軒天をチェックして、塗装や補修をします。
庇の軒天を刷毛で粗糖中
◆窓の庇の軒天を刷毛で塗装中。

窓の庇の軒天をローラーで塗装中
◆窓の庇の軒天をローラーで塗装している。

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